肩鎖関節脱臼の患者様

今回は肩鎖関節脱臼についてです。まず、肩鎖関節脱臼とは肩甲骨と鎖骨を繋げる靭帯(肩鎖靭帯)が切れてしまうことで起こります。

赤丸の部分の靭帯が切れます。

靭帯が切れてしまう原因として一番多いのがスポーツなどの際に肩から転倒したりして肩を強打することで起きることが多いです。
サッカーや、ラグビーアメフト柔道などのコンタクトスポーツに多いですね!!

また高齢者などの場合は靭帯が切れるよりも骨が弱っていることの方が多いので上腕の骨が骨折するほうが頻度としては多いです。

今回来院された患者さんは20代の女性。スポーツをしているわけではありませんが仕事で重たい荷物を持つことがあったとのことで恐らくその際に痛めた可能性が高いと思われます。
本来はそのようなことで切れることは稀です。

左側が健側(悪くない方)右側が患部ですが違いがわかりますか?
あきらかに骨が飛び出てますよね?
肩鎖関節脱臼の損傷の度合いからすると完全に断裂しているわけではありませんが部分的な損傷です。
完全に断裂すると肩を挙げたときに著しく挙げにくいですが今回はまだ肩が上がる状態でしたので部分断裂で間違いないでしょう。

状態の説明今後の治療の流れ予後についての説明をさせていただき治療に入りました。

・症状は肩を動かした時の患部の痛み、その周囲の肩の筋肉の重たさ
・治療は患部の疼痛緩和治療(アキュースコープにて)アキュースコープについて
・肩の関節が固まらないように挙上訓練
・肩関節周囲の筋肉のマッサージ
・体全体の歪み除去

治療頻度としては最初は毎日でも電気を当てて痛みを緩和させることと、適度な固定が必要になりますが、どうしても仕事の都合上固定等は難しいとのことで予後の説明(変形が残ること)をさせていただきました。

予後が残ってもいいから仕事にでるのか、仕事を休んで治療に専念するのか。
こればっかりは本人が決めることで人それぞれ考えることや思うことも違うので無理矢理に治療を強制することはしません。(本当は治療に専念して欲しいですが(´・ω・`))

日常生活ではほぼ毎日仕事終わりに肩が痛くなるとのことでしたが一か月程で痛みはなくなりました。
その間の通院頻度は週に一回ほどですので、約4回ほどですね!
やはり変形は少し残っているようでしたが日常生活に支障はそこまでないとのことでしたので卒業となりました(^^♪

若いということも回復の速さですがこういったケガの時は最初の治療が一番肝心ですよ!!
いかに初めに続けて治療できるか的確な治療ができるか、が治りの速さに直結します!!

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